迷い続けるあなたへ |
人は毎日無数の選択をして生きています。 朝起きるタイミングから、その日着る服、昼食のメニューなど、いろんな理由から判断し、選択をし続けています。 さて、仮にすぐに決められなくても、それがファミリーレストランに入った時のメニューなら、周りの人も待ってくれるでしょうし、本人もそれほど深刻に悩むことはありません。 けれど、人生の岐路に立っていながら、いくつかの選択肢からひとつに絞ることができなくて迷い続けたことはありませんか? どんな理由があるにせよ、心がひとつに定まらず悩み続けるということは、生活をしていく上で、暗く影をさすことにもなりかねません。 迷い続けて決められないあなたへ、次のことをご提案します。 ■メリット・デメリットを紙に書き出す 紙に線を引いて、それぞれの選択をした時のメリット、デメリットを書き出して整理してみます。そして両方をよく比べてみましょう。 ■直感を確かめる 紙に書いただけでは、決められない場合があります。それは、理論だけで考えているからです。紙を眺めながら、直感を働かせてください。 その際、体の感覚を確かめる方法も参考にしてみてください。 まず、目をつぶって何回か深呼吸をします。そして、ある選択肢を選んだ場合、あなたがどんなふうになっているか想像してみるのです。 あまりデメリットを考えず、上手くいった時の状況を思い浮かべてください。 そして、想像できたなら、体の感覚を確かめてみてください。なんとなくしっくりきているか、それとも、体のどこかに違和感―喉がつまるような感じとか肩や首が緊張するような感じなど―が無いかどうか確かめてみてください。 この方法を繰り返して、どの選択肢が一番しっくりくるか試してみてください。 ■自分の中で会話する 仮に二つの選択肢があったとしたら、それを二人の人物に見立てて会話を進めます。 例えば、椅子を二つ使って、交互にそこに座りながら、空いている椅子にもう一人の人物がいると仮定して、結論がでるまで会話を重ねていきます。 若しくは、手頃なぬいぐるみや人形を右手と左手に持って、会話させてみるのもいいでしょう。 少々恥ずかしいかもしれませんが、心の中ではなく、実際に声にだしてみることが大事なのです。そうすると、自分の中の分かれていた部分がひとつに統合されていく過程を辿ることができるかもしれません。 ■自分が大事にしている価値観を確認する 選択肢には、それぞれに自分の中の大事な価値観が入っているはずです。それが何なのか、ひとつひとつ確認してみましょう。 そうすると、自分の迷いは、例えば「協調」と「自己実現」の対立だったり、「世間体」と「誠実」の対立だったり、ということに気がついたりするかもしれません。 どちらも、自分にとって大事なことだからこそ、迷うのでしょう。それでも、優先する価値観はどれなのか考えてみると、目先のことに捉われずに、自分自身が納得する決断ができるかもしれません。 ■「選択しない」という選択について考えてみる AかBか、で迷っている場合、忘れてしまいがちなのが、「どちらも選ばない」という選択です。若しくは「何もしない」「折衷案」ということになるかもしれません。 それだけ迷っているということは、あるいは「今選択をするべき時」ではないのかもしれません。一度頭を真っ白にして、何もしないとどうなるのか試してみるのもひとつの方法です。 時期がくれば自然な流れがあなたをどこかに押し出してくれるかもしれません。 |
(C)2006 Mariko Sato |